元大手予備校職員が教える偏差値20UPする現代文の解き方
ども、夫のシャイアンです。
実は僕は元大手予備校職員で、高校生時代もその予備校に通っていました。 僕は高3から受験勉強を始めたのですが、現代文の偏差値を20UPさせたことがあります。 まあもとが低すぎただけなんですが。。笑
現代文のポイントは、「読み方の型を身につけること(「読み型」)」です。ここでは、私の読み型を紹介します。
評論文の解き方
解き方の手順
まずは現代文の問題に解き方の順番です。
→先問題と後問題の簡単な区分け。サッと確認する程度。
2. 文章の分析
→要点に線を引く。反復キーワード・記述テーマの発見。
3.問題の解答
→漢字・空欄補充・傍線など問題を解きながら読み進める。
順を追って説明していきますね。
1. 設問の点検
文章を読む目的は設問の解答
まずは文章ではなく、設問に目を通します。これは現代文に限らず、他の科目も必須です。
設問に目を通さず、いきなり文章を読み始めるのは愚の骨頂です。何事も目的意識を持つことが大切なので、設問に目を通し「問題を解くために文章を読む」ことをきちんと意識しましょう。
先問題と後問題を見分ける
そしてまずは設問を先問題(さきもん)と後問題(あともん)を見分ける必要があります。
先問題と後問題の種類と種類ごとのチェックポイントは次の通りです。
- 傍線説明問題
→解答の選択肢から共通語、もしくは反位語となるキーワードをチェック。 - 空欄補充問題
→選択肢の数と空欄の数をチェック - 知識問題
→漢字・文学史・ボキャブラリーは早めに始末する - 記述問題
→解答のテーマを押さえる。
- 脱落分を戻す問題・段落整序問題など。
とにかく大事なのは、先問題です。焦って文章を読み始めず、先問題については、問題と選択肢に目を通し、ポイントのチェックを必ず行いましょう。
2. 文章の分析
設問の点検が終わったら、問題を解くために文章を読みます。 ここでやることは強弱をつけて読むことです。ここでの強弱は、設問と関係のあるポイントとなる文章が強で、設問と関係のない部分が弱です。
強弱の付け方は、強の部分(大事な部分)に線を引きながら読むことです。 それではどこに線を引けばよいのかを解説していきます。
読みの着眼点
評論文とは
まずは評論文とはどんな文章かを理解する必要があります。簡単に言うと評論文は次のとおりです。
評論文とは、筆者の意見を読者に主張する文章
ですので読むときに大切なことは、この筆者は何を読者に主張したいのかを理解する必要があります。そして人は主張するときに、「対比」と「反復」を使いがちです。
「対比」と「反復」の発見
例えば、老害が「最近の若者は、やる気がない」という主張をするとき、どういう風に主張をしているかを考えてみましょう。
まずは「対比」として、昔の若かった頃の自分と今の若者の対比を使いますよね。
「最近の若者は仕事もやる気がなく、休んでばかりだ。私の若い頃は土日も出勤して仕事をしていた。」などどのたまうことがあると思います。
つまり人は主張するときに必ず、その主張だけではなくその理由を述べる鍵として何かと比べその優位性を主張するのです。
あとは「反復」ですが、ここでは「今の若者」と「私の若い頃」がこの後も多く出てきそうですよね。つまり主張したいことは必然的に何度も反復して文章に出てくるのです。何度も出てくる言葉はキーワードになります。
ですので「対比」と「反復」を発見することが論文を読む上で、大事なポイントになります。
これがわかると実はこの筆者は「今の若者にやる気がない」という主張だけでなく、「私の若い頃」を繰り返し「昔の自分はすごかった」という主張をしたいということが浮き彫りになります。
対比と反復の発見のポイントは次の通りです。
◆対比の発見
・現実、常識、一般論があれば逆がテーマ。現代文は人と違うことを言うのが目的。
・過去があれば現在あり→場所を示す単語がヒント。
・外国があれば日本あり→場所を示す単語がヒント。
◆反復の発見
・文から単語への変形・単語から文への変形。
・日本語からカタカナ語への変形。
・同意の単語を重ねる。
線引する箇所
読みの着眼点を抑えてもらったら、それを意識して大事な箇所に線を引きながら文章を読んでいきます。といってもいきなり線を引くのは難しいと思うので、線を引くはべき箇所になりやすいヒントを次にまとめました。
- 逆接(しかし・~が)の後
- 例示や引用(例えば、経験、事実)の前後 →例示や引用は要点ではない
- 「必要・重要・大切・不可欠」などを含む部分
- まとめの言葉(つまり・このように・要するに・結局・すなわち)の後
- 理由の前
- 指示語の後
- 根本的記述を含む部分(本来・元来・本質・根本・核心・実は・真の・本当に)
- 義務的表現を含む部分(ねばならない・~べき・てはならない・~べきでない)
- 疑問形(aもbも重要) a問題提起(=主題設定)→その答え(結論)も要点
- 話題転換(ところで・さて)の後
- 重要話題の定義づけ(~とは・~の特徴は・~の性質は)
b反語(=強い否定)
3. 問題の解答
問題を解きながら文章を読み進める
問題の解答の仕方は先に文章を通読してから、問題を解く人もいますが、私の場合は基本的に問題を解きながら文章を読み進めます。理由は単純で文章を通読してからだと、冒頭部分の文章について忘れてしまうからです。
解答は必ず消去法
そして問題の解答が選択式の場合、必ず消去法で解答しましょう。消去法とは、正しい選択肢を選ぶのではなく、間違っている選択肢を消していき、間違っていると言い切れない選択肢を正解として解答する方法です。これは現代文に限らず、どの問題を解くときも消去法が基本です。なぜなら正しい選択肢の証明よりも、間違った選択肢の根拠のほうが見つけやすいからです。
全体問題に注意
問題の解答で注意すべきは、「全体問題」です。全体問題は文章全体を通しての問いになるため、文章を読み進めながらの解答はできない……
と思いがちですが、これも途中で解答してしまいます。例えば下記のような問題。
だいたい選択肢は、文章の順番通りになっていることが多いです(もちろん、順番が入れ替わっている場合もあります)。段落ごとに選択肢をチェックし間違っている選択肢は消していきましょう。現代文の試験は時間勝負になることもしばしばです。文章を読み返している時間はないので、問題を解きながら文章を読み進めるのが最善の方法です。
小説の解き方
小説の解き方は楽勝です。評論文みたいに、抑えるポイントは多くありません。ポイントは次のとおりです。
- 登場人物を把握しそれぞれの相互関係をつかむ
- 主人公の感情・思考が読み取れる部分(~と思った・感じた・考えた・感情表現・会話)をマーク
- 主観を排除し本文に忠実に場面をビジュアル化する
これだけです。評論文と同じように、先に設問に目を通してから文章を問題を解きながら読み進めていきます。
問題を読んだら登場人物がわかります。それで主人公も誰だかわかると思う(問題に一番出てくる名前です)ので、主人公の心情が分かる部分に線を引きながら読むだけ。
あと注意としては、物語が面白くて感情移入する人がいますがこれはダメです。あくまで問題を解くために文章を読むので、主観は排除しましょう。例えばおばあちゃんがテーマの小説に、自身のおばあちゃんのエピソードを重ねて読んでる時点でアウトです。
あくまで客観的に読んでください。
現代文の勉強法
現代文の勉強法はシンプルです。大学入試1年前くらいの人向けに勉強法を記載しておきます。
- 知識問題対策をばーっとやる 漢字と語彙力(得意な人はやらなくてよい)を最初にばーっとやりましょう。漢字は1周したら間違えたやつだけもう1周やって、更に間違えたやつをもう1週やるくらいで良いです。参考書は何でも良いですが、自分はこれ使ってました。
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- 問題集と過去問で演習をやる あとは解き方を意識しながら、文章問題を解いてください。大事なのは答え合わせだけで終わらせず、なんでその解答になるのかの解説をしっかり読むことです。参考書のポイントは解説がしっかりしていること。僕が使っていたおすすめはこれ。
- 作者: 河合塾国語科
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大学入試センター試験過去問レビュー国語 2019 (河合塾シリーズ)
現代文はすぐに点数が上がるわけではないですし、シンプルにこれだけやりましょう。他の科目より少なくて良いので、長期的に週1くらいでやって他の科目に時間を割くペースでも良いかもしれません。苦手な人や点数が低い人は頻度を増やしたり、他の方法を試す必要があるかもしれませんが。。
まとめ
僕の現代文の解き方をまとめました。あくまでこれは僕の解き方なので、万人受けするかはわかりません。それに点を取ることだけに特化した、いわば邪道のやり方だと思うので、批判的な人もいるかもしれません。
ただ僕はあくまで学校の勉強は、テストで点を稼ぐ以外の目的はなにもないと思うので、このやり方がベストだと思っています。
現代文は文章の相性や運によって点数が変動する人がいますが、本当に実力がある人は高い水準を毎回保っている人です。特に理系はおろそかになりがちで、イチかバチかでセンター試験に挑み、撃沈する人が多数です。
たくさん時間をさく必要はないですが、最低限のことはやりましょうね。
それでは!
シャイアン
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